「BLW」という言葉が現在注目されていることをご存知でしょうか。BLWとは、Baby led weaningという英語の頭文字を取った略語であり、直訳すると「赤ちゃん主導の離乳食法」と言う意味になります。歯科医療の観点から推奨する歯科医師も増えていますが、なぜ歯科医院が離乳食を推奨するのか、疑問に思う人も少なくありません。そこで今回は、今注目されているBLWについて、詳しくご紹介して参りたいと思います。
BLWの基本知識
イギリスで推奨されるやいなや、世界に広まりつつあるBLWではありますが、一体どのような離乳食を推奨しているのでしょうか。
日本で初めて赤ちゃんが口にする離乳食と言えば、10倍粥ではないでしょうか。お米をすり潰し、人肌程度の温度の離乳食を赤ちゃんの口へ運ぶなど、赤ちゃんが口にする離乳食には手間がかかり、離乳食に対してストレスに感じる親御さんも少なくありません。
そこで注目されているのが、BLWです。BLWは赤ちゃん自身が食べたいものを決めて食べるという方法であり、野菜や果物と肉いった食品を並べ、赤ちゃん自ら食べたいものを手づかみでつかみ、食べさせる手法です。
大人の役目は食品を用意して、ただ見守ることだとだけであり、皮をむいたリンゴやにんじんなどを丸かじりさせます。
BLWは親子でストレスフリーへ
BLWの最大のメリットは、赤ちゃんもママもお互いにストレスを抱えることなく、離乳食を食べることができることです。
一生懸命食べ物をすり潰し、赤ちゃんが食べやすいように手間をかけても、赤ちゃんが食べてくれないなんてことも多く見受けられます。
嫌がる赤ちゃんに離乳食を与えようとすることで、赤ちゃんにとっても、ママにとってもストレスになりかねません。
しかし、BLWを取り入れることで、ママが離乳食を作るストレスから解放され、赤ちゃんが好きな食べ物を好きなようにして食べることができるため、互いにストレスから解放されます。
食べるチカラを身に付ける
近年、日本人の食生活に変化が見え始めたため顎が細くなり、歯が綺麗に並びきれずに、歯並びが悪くなる傾向があります。また咬む力が低下している理由から、歯並びに影響を及ぼすと指摘する人も少なくありません。
子どもの食べるチカラは、赤ちゃんのころからの離乳食が関係しているのではないかと考える歯科医師も見受けられます。
柔らかく食べやすく調理された軟食ではなく、大人と同じように離乳食を開始する時期より、固形物を食べることで、口周りの筋力を鍛えることができ、正常な顎の発達が期待できると考えられています。
以上今回は、今注目されているBLWについて詳しくご紹介してまいりました。BLWは赤ちゃんとママにとってメリットのあるものではありますが、固形物を食べるデメリットとして窒息のリスクもともなうため、十分な知識を得てからBLWをおこないましょう。
