インビザライン矯正に関するよくあるご質問にお答えいたします。
インビザラインは、装置が目立たず治療中のストレスも少ない優れた治療方法ではありますが、患者さまのお口の状態によっては適していない場合もあります。 顎が前後もしくは左右に大きくずれているなど、骨格的な問題がある場合や、歯並び大きく乱れて複雑に歯が重なり合っているような場合では、インビザラインは適していません。そのような症状がある場合は、ワイヤー矯正などほかの矯正治療やワイヤー矯正とインビザラインを併用した治療によって、歯並びを整えていくことができます。
成長段階にある16歳以下の方でも、乳歯がすべて抜けていればインビザラインで治療することができます。多感な思春期のお子さまも、痛みが少なく目立たないインビザラインなら、矯正治療中も快適に過ごせ、素敵な思い出をたくさん手に入れられることでしょう。 矯正治療を開始するタイミングは、お子さまの顎の成長の度合いにもよりますので、詳しくは歯科医師にご相談ください。なお、対象年齢の上限はありません。歯並びが気になったときが治療を始めるベストタイミングなので、お気軽にご相談ください。
歯周病の症状の状態によって異なります。歯肉の腫れや出血もなく、歯周病の症状が安定している場合は、インビザラインでの治療は可能ですが、歯肉に腫れや出血があったり、歯が全体的に大きく揺れるような状態であったりする場合には、インビザラインで治療することはできません。また、炎症が治っていても歯を支える骨の質がよくなかったり、痩せてしまっていたりする場合もできません。そのような場合はほかの方法による矯正治療をご提案します。
インビザラインによる矯正治療の場合は、治療完了までに必要なアライナーを一度に作製し、約2週間に1回の頻度で、患者さまご自身で形状の異なる新しいアライナーに着け替えていただくため、ほかの矯正治療のように、矯正歯科医による装置の調整やメンテナンスをほとんど必要としません。通院回数がほかの矯正治療よりもずっと少ないため、インビザラインこそ忙しくて通院が難しいという方におすすめです。
アライナーを装着した直後は、若干しめつけられるような違和感を覚える場合がありますが、インビザラインは、一つのアライナーでの歯の移動量が0.25mmと少なく、弱い力で少しずつ移動していくため、一般的なワイヤー矯正よりも歯に与える負担が軽く、痛みは少ないといえます。また、ワイヤー矯正のように、ワイヤーやブラケットによって唇や粘膜を傷付ける心配や、装置の異物感もありません。
水はアライナーをつけたまま飲んでも問題ありません。ジュースなど糖分が含まれている飲み物の場合は、アライナーの中に糖分が溜まって虫歯を発症しやすくなるため、アライナーを取り外してから飲むようにしましょう。紅茶やコーヒーなど着色しやすい飲み物も、アライナーを取り外してから飲んだほうが、歯の着色汚れを防ぐことができます。 食事の際には、間食も含めて必ずアライナーを取り外す必要があります。
インビザラインのアライナーは、厚さが1mm以下と非常に薄いので、発音を大きく妨げることはありません。治療開始直後は、多少発音しづらいと感じる方もいらっしゃいますが、ほとんどの方が数日で慣れて問題なく会話ができるようになります。 お仕事などで、人前で話す機会が多い方でも、インビザラインなら安心して矯正治療を受けることができます。
インビザラインのアライナーはごく薄く、弾性のあるプラスチックでできているため、装着していてもお口の粘膜を傷つけることはほとんどありません。そのため、ラグビーや柔道、サッカーなどの人との接触の多いスポーツでもアライナーを装着したまま活動することができます。 楽器の演奏については、インビザラインのアライナーがいくら薄くても、口の繊細な動きや感覚を必要とする楽器においては、演奏に影響が出る可能性はあります。演奏するときだけアライナーを外すことも可能ですが、装着時間が短くなることで治療結果に影響が出る可能性がありますので、詳しくは矯正歯科医にご相談ください。
アライナーは一日あたり20時間以上装着することが原則です。食事と歯磨きの際に取り外し、それ以外の時間は就寝時も含めて装着します。これを怠ると効果が出にくかったり治療期間が延びてしまったりする場合もあります。
アライナーは、歯ブラシの毛先を使ってやさしく汚れを取り除き、きれいに水洗いをしてください。歯ブラシで強くこすりすぎると、アライナーが壊れてしまう可能性がありますので、軽く磨くようにしましょう。また、熱湯で洗うとアライナーが変形する可能性があるので、必ず水で洗うようにしましょう。
インビザラインの治療期間は、平均的して1~2年ほどです。必要とする歯の移動量が少ない場合には、数ヵ月で治療できることもありますし、複雑な歯並びで歯をたくさん移動する必要がある場合では、2年以上かかることもあります。一般的なワイヤー矯正の平均的な治療期間は、2~3年といわれているので、インビザラインによる矯正治療のほうが、ワイヤー矯正よりも比較的治療期間は短くなる傾向にあります。治療期間は患者さまの歯並びの状態によって大きく異なりますので、あくまで目安としてお考えください。